【人間失格】新潮文庫

Nec_0213_2

映画化されるという事で、ふともう一度読んでみたくなり書棚を探って見つけた。この本を手にしたのは高校一年生の時だったと思う。なんとなく皆と違う落ち着いた雰囲気のあるクラスメイトが一人いて、彼女は休み時間になると他の子たちときゃぴきゃぴと過ごすのではなく、いつも読書をしていた。だからといって、とっつきにくい人ではなく、私もよく話をしていた記憶がある。その人がその時、熱心に読んでいたのが太宰治の「人間失格」。それまで純文学なんて全然興味がなく、大人の読むものだと思っていた。太宰も夏目も諸々、国語の教科書でさわりを読む程度だった私が、その彼女の姿に心惹かれて読んでみたくなったのだった。。なんたる奥手だった私・・・。

Nec_0212
「私は、その男の写真を三葉、見たことがある。」の書き出しがすごく印象に残っている。その一葉に写っている男の子が、顔は笑っているのに手を固く握り締めており、「人間は、こぶしを固く握りながら笑えるものでは無いのである。」との部分を読んだ時、当時の私は人間の内面の深さ、複雑さに衝撃を受けた。その後は、もうその文章に、その物語に、ずんずんと引き込まれていって一気に読み終えてしまった。でも、たぶん、人生経験や感情、感受性のまだまだ未熟だった私は、どうして主人公がこんなに負の方向へと止め処なく落ちていくのかは全然理解できず、「暗い、キツイ、苦しい」としか感じなかったと思う。ただ、読み終えた満足感に浸ったという記憶は残っている。

その時から数え切れない時間がたった今、読み返してみると今さらながらに感じ入って深い溜息が漏れた。デカダンスの極み。傍から見て正常と思われる人間が、徐々に壊れていき廃人へと堕ちていく。道化者や美青年としての外見からは、計り知れない内面でうごめく抗う事のできない真の心の恐怖。取り巻く環境は変わっても、おそらく今の時代にも通ずる心の闇といえるのではないかと思う。ある意味、人間誰しもが持つ、ほんの少しの狡猾さや要領の良さを自分に良しと出来ていたら、もしかしたら、その堕落にブレーキもかけられたのかもしれない。そして、太宰治も自戒などしなかったかもしれないと思う。でも、逆に考えると、それだから数々の名作を残すことが出来たとも言えるのかも。

Photo

久しぶりに古典的な名作を読むと、ほんとーぅに日本語っていいなぁと思った。昨今、造語がたくさん出来てくるのはいいとしても、基本的な文章の流れや形は崩れていって欲しくないなと思う。日本語のわびさびは、ずーっと受け継がれていって欲しい。

映画は生田斗真くんが主演。この間の情熱大陸を見たかぎりでは、なかなか期待大の予感がします。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

感動って・・こういうことかな。

少し前に偶然TVで放映してるのを見た。

ウクライナの少女のサンドアート。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

ドライブ

せっかく新車がやってきたので、今日は県南にドライブ。田野経由で日南市へ。途中、昔なつかし「堀切峠のホットドッグ」のお店で二個買う。道の駅の駐車場でパクパク。パンの部分がちょっぴり焦げて香ばしく、そこに挟んだたっぷりの千切りキャベツとハムとあわせた味がなんとも言えず美味い。昔は、堀切峠に小さなワゴン車を停めて売っていたアレ。今は清武から田野に向かう幹線道路の途中に、その老夫婦が小さな店を構えて売っている。いつまでも元気で、この味を守り続けて欲しいなぁと思う。

F1010007_2

日南に入ったのがお昼過ぎだったので、日南工業高校近くの「あかえラーメン」を食べに寄った。ここのラーメンも結構有名で、前は宮崎市内にあって学生達にも人気の昔ながらのラーメン屋さんだった。ところが数年前に店がしまっていたので、やめてしまったのかなぁと思っていたら、日南で店を開いていると噂に聞いた。行ってみると住居兼店舗の中は満席で、なんとか二席確保。次々に訪れる客は空き待ち状態。なかなかの繁盛振りだった。味は変わらず、とんこつ味。美味しい。

満腹になった後は、久しぶりに南郷道の駅へ。絶景の中、ソフトクリームを食べて満足して帰路についた。

F1010004_2

F1010006

Vitzはというと、そりゃぁもう良い乗り心地で・・ありがたい、ありがたい。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

東方神起 Bolero

ものすごく歌の上手な幼なじみがいる。ポップス、演歌、なんでも御座れ。彼女とカラオケに行くと、色んな歌が聴けるので嬉しい。安室奈美恵のNew Lookをさらりと歌い上げた時には思わず拍手。キョンキョンの「優しい雨」には胸がキュン。その歌唱力が羨ましい。

その彼女が大好きなのが東方神起。韓流などまったく興味のない私だけど、彼らのグループ名くらいは知っている。でも、どの人がチャンミンやらユンホやら・・。どんな歌うたっているのかも全然知らなかった。でも、彼女がある時彼らの「Bolero」という曲を熱唱してくれて、その曲がすんごくステキだった。それ以来、彼女とカラオケに行くとリクエストする。自分じゃぁとても歌えない・・・ちっ。

巷では、解散説が出ているそうだ。

そんなにファンじゃないけど、ちょっと残念な気がする。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

北海道の誇りぃ★★★~★

突然ですが、harupyさん、大泉洋くんです。(^^)/~

どちらかというとアクの強い俳優が好きな私だけど、洋ちゃんだけは別だね。この正月もクラシックさんにお借りした『水曜どうでしょう!』で笑わしてもらいましたー。北海道の100人に聞きましたアンケート、「大泉くん達が全国区で活躍して欲しいか否か」で98人が「否」と答えた気持ち、わかる気がしますよね、harupyさん。(笑) 嬉しいような、淋しいような。NHK大河ドラマ「竜馬伝」も、大泉くんが出るから興味だあるのだった(^^;

Photo_2

何の意味もなく、harupyさんに見せたくてUPした次第です(笑)

【おまけ】ご存知 藤村D

| | コメント (2) | トラックバック (0)

【猫 石牟礼道子 】詩文コレクション

Photo

今までに多くの猫に関する文章に触れてきた。どちらかというと、スマートでしなやかな猫の媚を売らない気高さ、ゴロゴロと喉を鳴らしながら陽だまりで丸まる猫の柔らかさ、襲い掛かる敵や空腹と戦いながら力強く生きていくノラ猫、そんなことを語るものはいくらでもあった。 でも、これほど猫の真髄に深く寄り添ったものは無かったと思う。  野性の研ぎ澄まされた感覚、品性、優美さ、貪欲さ、憐れ、石牟礼さんが紡ぎだす文章や言葉が、魂揺すぶられるほどの力となって突き刺さってくる。

アスファルトで埋め尽くされた大都会東京の未明、丸の内ビルの一角。水俣の患者さんたちと路上で寝ていた彼女が目にしたノラ猫の様子を書いた章に涙が出そうになった。

【・・・痩せ細ったその猫は、今しも凍てついた路上の片隅で排泄を終えたらしく、周囲を窺いながら、しきりにそれを、地面に掻き寄せようとしているのだった。毛布から首を出し、目を凝らして、気を使いながら見ていると、ひとつまみの土とてないものだから、片手を、火傷でもした時のように振り払っては、わたしの方を気にしているのである。胸ふさがれて見ぬふりをしていたが、野性の尊厳を損傷されてしまった気の毒な姿だった。 (中略)いったい何を食べて生きているのだろうか。東京の野良猫の食生活を調べるのに、死猫の胃を開いてみたら、ゴキブリだけが入っていたという話を思い出した。

大事に飼われている家猫にしろ野良にしろ、猫というのはまことにデリケートないきもので、ことにも排泄の時、人に見られぬように気を使う。草薮や物陰を掘るにさえ四囲を窺い、うっかり気付かずに見ようものなら、なんともいえぬ恥じらいを全身に浮かべてまなざしを伏せ、それでも丁寧に土を掻き寄せて、被せておくものである。見ないふりをするのが人間のわきまえというものである。コンクリートの舗道の上から、ふさがれた大地に向かって、黒い猫はけんめいに土を掘ろうとしていた。一と掻きの泥とてもないから、幾度も幾度も片手をあげてはカリカリ、カリカリと軋り音をさせてひっかく。泥がないかわりに自分の汚物がついてしまうので、さらにその手を、いや前脚というべきか、火傷でもしたように、片足立ちしてひりひりと振り払う。凍った舗装路の上で、焼けた鉄板の上をひとり踊りするような格好であった。

ビルの谷間に棲みついて何代目なのだろうか。草一本ない大路面の凍ってゆく気配の中で、かぼそい爪の音がカリカリと響き、都市の未明の妖気の中から吐き出されてきたような孤独な姿であった。ものがなしいその仕草は、土があって、草の蔭があった頃の記憶に従っているのだろうけれども、さぞかし気持ちわるかろう。・・・・】

猫が風草を食む姿も彼女の目を通して表現されると、「草のしなる方向にそって、丹念に優美に首を動かす」となる。猫好きで、猫と生活を共にしている者として彼女の文章を読むと、そこにくっきりと真の猫の姿が浮かんでくるようだ。
どの章のエピソードも優しく力強く心に響くものばかり。『愛猫の死と息子の泪』では、ティシュが何枚も濡れてしまった。ほんの小さな命の営みを描きながら、人間の愚かさに鋭く切り込む。読んでいると、自分の甘さが恥ずかしくなってくる。
思わず、我が愛猫スゥーとモグに目をやって「すごいんだね、偉いねぇ、お前達は。」という気分になり、二匹をギュッと抱きしめた。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

レス・ザン・ゼロ 

Less than zero 

Photo

はじめてロバート・ダウニーJrを知ったのがこの映画だった。映画館ではなく、レンタルビデオショップがようやく流行り始め、店内では、まだビデオもベータの方がシェアを多く占めていた頃レンタルして観た。 それでも、もう20年以上は前になると思う。つい先日の夜中にムービーチャンネルで放映していたので再見。

80年代、アメリカブルジョア階級の若者がドラックや酒におぼれ、退廃的な道へと転落してく様子をスタイリッシュな映像で見せている。

東部の大学に通うクレイ(アンドリュー・マッカーシー)は、LAの上流階級育ち。クリスマス休暇で帰省したクレイを待っていたのは、ドラッグに犯され酒びたりでパーティーを梯子している幼馴染のジュリアン(ロバート・ダウニーJr)だった。大成しようとあらゆる事業を試みるジュリアンだったが失敗が度重なり、自暴自棄になった彼は、自らを堕落させていった。麻薬で莫大な借金を背負ってしまい、親にも勘当され取り付く島もない。そんな彼をクレイは、放っておく事が出来ず、やはり幼馴染のブレア(ジャミー・ガーツ)となんとか助けようと奔走するのだった。

当時、一緒に見た友人はクレイがステキだと言ったけれど、私はジュリアンのやるせない孤独感がたまらなくて、ダウニーJrが心に沁みた。ジュリアンに何度裏切られても、彼を見捨てることが出来ないクレイとブレアの気持ちは、解る気がする。いるよね、、あんなめためたダメなのに放っておけない気持ちにさせるヤツ。
追い詰められて、もがき、這い上がろうと立ち上がっては引きずり落とされ・・。
ドラッグは恐ろしい。
Photo_2
ダウニーJrの鬼気迫る迫真の演技がすごい。彼は、実生活でも麻薬中毒になりリハビリ施設に入った経緯がある。今、思えば彼自身を演じていたのかな、という錯覚さえ抱いてしまいそう。麻薬中毒の映画と言えば「バスケットボール・ダイアリーズ」のデカプリオにも息を呑んだ。あの映画も、刹那的な快楽におぼれていく少年の姿に胸をしめつけられたものだ。
あの頃は、ああいう青春映画がはやっていたのかなと思う。冷静にみるとクレイが麻薬の売人(ジェームズ・スペイダー)たちと乱闘して逃げる時、今の時代ではあれほど甘くはないよね。間違いなく銃撃戦で、死人が出ているはずだわ。
Photo_3
なんで今、この映画が放映されているのかと思ったら、3月にロバート・ダウニーJrとジュード・ロウの「シャーロックホームズ」が公開されるからなのかぁ。年を重ねるごとに渋みと深みが増してくるダウニーJr。印象的だった弓なりのぶっとい眉も、今やロマンスグレーの良く似合う穏やかな眉になった。私好みの個性派、これからも楽しみです。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

新車がキターッ!

14年間お世話になったワゴンRを廃車にして、vitzを買った。ワゴンRとお別れするとき、ちょっと胸がキュンっとなった。それが情というもんだ。長い間こき使ってごめん。最後に補助金というプレゼントまでしてくれて、本当にありがとう。

Nec_0210 Nec_0211

ぴっかぴっかでやってきたvitz、14年前の車しか運転していない私にとっては、何もかもが驚きの装備。コックピットにでも座っている気分。色はシルバーパープル。しばらくは、この新車の匂いの中、ワクワク気分が味わえる。ポンッとかっこよく現金で買ってくれた夫に感謝、感謝。そして、尊敬。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

恒例、ベストテン集計合宿

今週始めの連休にシネマ1987の合宿実施、無事に終わった。目的は、個人別年間ベストテンの集計作業。毎年、コテージヒムカに1泊2日にて敢行。実態は、集計作業などは1日目の4時間程で終わり、その後は新年会を兼ねた宴会+トランプ大会に興じる。今年は、恒例の大富豪貧民ゲームに加えて、映画の前売り券という賞品付きのセブンブリッジ5回戦勝負もっ!!

Img_0847 Img_0857 Img_0859

いやいやいやいや、エキサイトしましたーっ。腹がよじれるほど笑いました。結局、優勝はいつも飄々とマイペースを崩さないK1さんがあっさりと決め、ブービー賞はこれまた何かにつけ運の良いIN女史が持っていっちまったのだった。しかしながら、いつも成績の悪い私が、今年はなんと2位につけたっ。これは、快挙っ! おーーーし、来年は優勝しるど。

Img_0869 Movie

夜もめいっぱい盛り上がった頃、10時から朝までぶっとーしのDVD上映会に突入。今年のラインナップは「サンダ対ガイラ」「その場所に女あり」「女渡世人 おたの申します」「東海道四谷怪談」「REC」「ハロー・ドーリー」。宮崎で上映されなかったり、なかなか見る事が出来ない作品を皆で観るというスタンス。会員のSさんの骨折りで、大きなスクリーンをセットしてかなり本格的ですばらしい。なのに私は、睡魔にまけて二作観た時点で轟沈。明け方復活してミュージカル「ハロー・ドーリー」。大きな画面で観ると一段と華やかで、愉快な感じだった。これをお掃除ロボット「ウォリー」君が独りぼっちで何回も観ていたなんて、思っただけで切なくなっちゃいました。

そして完全に夜が明けたら、朝食をいただき記念写真を撮って、名残り惜しみながらの解散となったのだった。今度は、夏に皆で湯布院映画祭に行こうー。

肝心の2009年シネマ1987の洋画ベスト1は「グラン・トリノ」、邦画はアニメ「サマーウォーズ」でありました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

【ロープ ROPE】アルフレッド・ヒッチコック

ヒッチコックの【ロープ】がツタヤに100円で売っていたので買ってきた。

Photo

ニューヨークのアパートの一室で、大学を出たばかりの二人の青年がクラスメートをロープで絞殺して、死体をその部屋のチェストの中に隠す。その後、死体の入ったチェストの上に料理を並べ、殺したクラスメートの両親、友人を招いてパーティを開く。優秀な者以外は生きる価値はない、死んで当然という歪んだエリート思想に凝り固まった男二人が、単にスリルを味わう為だけに殺人を犯してしまう。シカゴで実際にあった事件(レオポルドとローブ事件)が元になっている。

冒頭の殺人シーンから、ずーーーっと最後まで1シーン1カットの長回し撮りはやはりすごいと思った。メイドがチェストを開けようとするところや、キッチンにロープを隠すところ、パーティを終えて一旦出て行った教授(ジェームズ・スチュアート)が戻ってくるところとか、ドキドキする。完全犯罪にはあるまじき初歩的な落とし穴で犯罪は暴かれることになっていく。今でこそ、一級サスペンスが氾濫しているので、物語自体はそんなに刺激的なものはないけれど、当時としては斬新で話題になっただろうことも頷ける。

メイキングを観たら、解説でこの映画が同性愛を扱ったものだと言っていた。当時は、そういう類の映画を良しとせず、暗黙の内にそういった部分を削除していたので、観ていても私には最後までその感じが解らなかった。言われて初めて、あ・・と思ったくらい。実際の犯人もそうだったのかなぁ。

特典映像には、ヒッチコックの作品5本の予告編も収められていた。「ハリーの災難」、観た観たぁ。「めまい」これは、観たけど内容全然覚えていない。「知りすぎていた男」これかなぁ、この間飲み会の時に劇場で追い詰められるラストシーンしか覚えていないけど題名わからないと私が言ったら、皆も思い出せなかったやつ。内容は全然覚えていない、もう一度観たいなと思った。

100円にしてはお買い得だった。。今年の総会の時のオークションに出そうっと。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

«遅ればせながら、おめでとうございます~★